制度品化粧品と区別する用語として、一般化粧品という用語があります。一般化粧品とは何のことでしょうか?なぜ制度品化粧品メーカーも一般化粧品に注力し始めたのでしょうか?その理由と動向を開設します。
一般化粧品とは何でしょうか

一般化粧品とは、制度品化粧品以外の化粧品のことです。制度品化粧品が、直接、小売店と契約して販売しているのに対して、一般化粧品は卸会社経由で販売していま す。トイレタリー製品や化粧雑貨と同じような流通となります。
また、制度品メーカーも、別会社で一般化粧品を取り扱っている場合が多いです。一般化粧品メーカーは、制度品メーカーのような大会社から、個人企業に近い小企業まで、何百社も存在しています。
制度品メーカーの一般化粧品への参入
ドラッグストアやコンビニエンスストアなどの台頭により、流通チャネルが変化してきました。そして、再販制度の撤廃により、化粧品のディスカウントも活発に行われるようになりました。
その結果、化粧品をセルフセレクションで購入する消費者も増えてきました。このような理由から、一般化粧品はセルフ化粧品とも呼ばれるようになったのです。
そこ で、制度品メーカーも新たな需要獲得を狙って、制度品化粧品と一般用化粧品の両方を分けて展開しようと動き始めました。実際には、再販撤廃の前に、資生堂やカネボウなどは、相次いで一般化粧品を取り扱う別会社を設立したのです。
卸会社の統合が進みました
化粧品も他の商品と同じように、以前は2次問屋や3次問屋が乱立していましたが、今では淘汰されて、全国をカバーする流通網を持った上位企業への統合がほぼ完了しています。
化粧品専用卸会社も大半が淘汰されて、大手2社のうちの1社は、2001 年に民事再生法の適用となりました。残ったもう1社は、業界の中で独自の地位を築いていますが、最近ではメーカー志向を強めて、オリジナルブランドの育成に努めています。
制度品メーカーの販社制度の変貌
ドラッグストアの規模拡大が進み、従来の化粧品専門店を対象とした地域別販売会社では対応できなくなったために、制度品メーカーは、一般化粧品の新たなチャネルに対応した流通チャネル別販売会社への変貌を迫られることになりました。
具体的には、 資生堂、コーセーがいち早くドラッグストア販社を設立し、少し遅れてカネボウも、流通チャネル別販社に組織変更行いました。時代に合わせて、化粧品メーカーは販売会社をメーカーと合体させたり、分離したりを繰り返しています。